はじめに
今回はSSDとHDDを使ってファイルサーバをパワーアップします!前回、RAIDカードを使って耐障害性のあるファイルサーバを構築しようとしたのですが、カード不良なのかシステムとの相性問題なのかうまく構築できませんでした。
前回の記事にあるように、ディスクの速度が遅く途中で認識しなくなってしまいます。速度が出ないだけならまだいいのですが、認識しなくなってしまうとアクセスすらできないのでファイルサーバとしてまともに運用できません。
そこで今回はSSDをつかって高速&大容量&高コスパなドライブの構築に挑戦します!
どのようなドライブを構築するのか
それではどうやって高速&大容量&高コスパかつ耐障害性のあるドライブを構築するのか紹介します。
前回のハードウェアRAID(レベル5)は大容量かつ耐障害性のあるドライブを構築できるのですが、HDDへ書き込む際にパリティを計算する必要があるため速度はHDD1台へ書き込むときよりも遅くなってしました。
そこで必要なのがSSDです。
今回はSSDとHDDを使って階層記憶域による「ミラーリングによって高速化されたパリティ」を構築します。
これについては後日、構築のやり方も含めて記事にするのでそちらを読んでいただければと思います。
以下、簡単に解説します。
SSDとHDDを使った仮想ドライブを作成します。
最初に送られてきたデータはSSDに保存され、SSDがいっぱいになるとHDDへ保存されます。
SSD階層は2台のSSDでミラーリングしており、HDD階層は3台以上のディスクでパリティ情報を書き込み保存します。
そのため、SSD階層はどちらか一方が壊れたとしてもデータを復旧でき、HDD階層は1台の故障まで耐えられます。
これで、高速&大容量&高コスパかつ耐障害性のあるドライブを構築できるはずです。
購入したもの
今回はSSDとSATA増設カードを購入しました。
HDDは前回の記事で紹介しているため今回は省きます。
SSD

購入したのはエッセンコアクレブ(Essencore Klevv)のN400(スタンダードモデル) 240GBです。
どのSSDでもよかったのですが価格が安いこのモデルにしました。
あと、一度も使ったことが無いメーカーだったので好奇心っていうのもあります。
2枚購入した理由ですが前述の通りミラーリングするためです。
SATAポート増設カード

あとはHDD・SSDの取り付けに必要なSATAポート増設カードです。
マザーボード上にもSATAポートはありますが使用する台数が多いため足りません…
本当は今後の拡張性も考慮して10ポート増設できるカードを買おうとしたのですが、在庫がなくすぐに入手が困難だったため諦めました。
取り付け
それではSSDと増設カードを取り付けます。

今回使っているPCケースはAntecの「P100」です。2014年発売なので結構経っていますね。
3.5インチのHDDを最大7台搭載可能です。最近はここまで搭載できるケース少ないと思います。

SSDを搭載する場所がなかったので3Dプリンターでケースを自作しました。
これで3.5インチベイも空きができるので今後SSD,HDDの増設ができます。

増設カードを取り付けて自作したSSDケースをPCケースの中に入れます。あとは配線して完成です。
起動して接続したディスクが認識しているか確認します。
ドライブの構築
それでは「ミラーリングによって高速化されたパリティ」を構築していきます。
構築方法は以下の記事に書きました。
ベンチマーク
では「CrystalDiskMark」でベンチマークをとってみます。

結果はこちら↓
Read:796.30MB/s Read:413.57MB/s
となりました。
読み込み速度はSSD1台のときより高速ですね。おそらく2台のSSDから読み出しているためだと思います。

前回のハードウェアRAIDと比較してみました。
かなり改善していますね。
まとめ
今回はSSDとHDDを使った高速&大容量&高コスパなドライブの構築をやってみました。
耐障害性もあるので、これでファイルサーバとしてちゃんと運用していけます!
そのうち容量が足りなくなると思いますが、その頃には今よりも大容量のHDDが登場していると思うのでまた換装して大容量化できればと思います。
動画にもしているので良かったらご覧ください↓
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